「そうだよ。そして確証もある。も確認済だ」

 電話中の碧の言葉が、には見えてこない。何が、どうして、

「僕達八人は、テニスの王子様の世界に来ている――方法は不明だけれどね」

 こうなったのだろうか。

「――、今碧が言ったことって」
「本当だと思うよ。今こうして、庭球の柳生も仁王も居る。青学も氷帝も立海も、山吹も不動峰も六角も、他にも知る限りすべての学校がちゃんと存在してたし、レギュラーの名前も一致したし、オイラたちの住んでいた町はこの世界には存在してない」
「は――え、ちょっと待ってよ。それってさ、それって、何? どういうことなの? 私たち、これからどうなっちゃうのよ」

 碧曰く、自分たちが今やってきた見知らぬ土地は、漫画テニスの王子様の世界で、目の前にはそのキャラクターたちが居て、呼吸をしていて、会話をしていて、生きていて、存在している――つまり、漫画の世界に飛ばされてしまったのだ。原因は不明。当面の衣食住その他諸々の宛ては無し。

「帰る方法も確証もない……まあ、皆そこに関しては問題視していないんだろうけれど」

 付け足すように呟かれた碧の言葉に、ふいとが視線を下す。学校も違う自分たちをこうして繋いだきっかけは、各々の人生に致命的な不幸を孕んでいるからだった。人によっては、自宅は地獄で、牢獄で、それを分かっていて碧は冷ややかに呟いたのだ。

「で、どうする? 会うにしても交通費すらないわけだけども」

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